ネキシウムの授乳中の服用と胃捻転の症状

胃痛や胸焼けには幾つかの原因が考えられます。胃粘膜が弱っていると、胃酸の強力な作用で胃壁が傷つき、炎症や潰瘍を起こすことがあります。こうした胃炎や胃潰瘍には、ネキシウムなどの制酸剤が有効です。ネキシウムは胃壁に存在する酵素の働きを阻害し、胃酸の分泌を抑える作用があります。胃酸の量が減るので、逆流性食道炎の治療薬にもなり、また他の薬の副作用で胃壁が荒れているときにも用いられます。さらにピロリ菌を除菌するとき、抗菌薬と一緒に服用すれば効果が高くなります。
妊娠中や授乳中の女性には、ネキシウムを投与しないほうが望ましいとされています。動物実験では有害性は確認されていませんが、人間でのデータは不足しているため、安全であると断定することもできません。ネキシウムの成分が乳汁に移行する可能性は否定できず、乳児に対してどんな悪影響があるか不明です。万一の場合を考えて、他に選択肢がないとき以外には、服用を避けたほうが良いでしょう。
頻繁に胃が痛んだり、げっぷや胸焼けが出たりする症状は、胃捻転が原因であることもあります。胃捻転は文字どおり胃が不自然にねじれる病気で、犬に多く見られますが人間でも発症します。急性の胃捻転は胃が強烈に痛み、嘔吐や吐血を伴います。放っておくと危険なので、すぐに手術する必要があります。慢性の胃捻転では一般に食欲不振や膨満感が続きますが、自覚症状があまりなく、気づきにくい場合もあります。こうした不快感は胃酸過多のせいではないので、ネキシウムでは効果がありません。胃の不調が長引いて、市販の薬でなかなか改善しないときは、素人判断に頼らず、できるだけ専門の医師に診断を受けることが大切です。